お知らせ

構造医学研究財団からのお知らせをご案内いたします。

【開催報告】地球環境問題医療者会議 本質編の第2講が終了いたしました

2020.03.25

令和2年3月14~15日(土・日)開催の、地球環境問題医療者会議 本質編の第2講は、おかげをもちまして無事に終了いたしました。
外出の自粛が要請される中、たくさんの受講生にご来場いただけたことを感謝申し上げます。

吉田勧持先生の講義では15年ほど前に大きな流行をみせたSARSを取り上げ、ベトナムでアウトブレイクを防ぎ、流行終結宣言を出すに至った措置についてお話しいただきました。感染症に罹患した場合、陰圧室に隔離することで院内感染を防ぎますが、バックマイ病院では陰圧室がなかったことから別棟に隔離した上で、自然換気を行っていたことが功を奏したと仰っていました。
また平衡系の話の中では、人間の身体は三半規管の中の耳石によってバランスを取っていますが、無重力空間にいる宇宙飛行士は耳石が浮いてしまうにも関わらず次第にバランスを取ることが出来るという点に着目した研究と、ORPの実験値からも併せてWBの解析に至ったお話などがありました。

昨年に引き続き、西川めぐみ先生にはホームワークの解説をしていただきました。
三叉神経や知覚神経の解説ではヒトとイヌ・ネコの比較もあり、獣医師の経歴を持つ西川先生ならではのお話を伺うことが出来ました。また解剖実習のお話の中で、神経の強度は人によって異なり、ピンセットで摘まむと切れてしまうように細い方もいれば、メスを用いる必要がある方もいることから、リダクターを患者にかける際は自分が相手を侵襲していないか心に留めて診療に臨んでいると述べられていました。

川内野良蔵先生には前回から引き続き、構造医学の療具の解説を行っていただきました。懸垂吊性延転子の解説にある膜構造体を人の抽象化モデルや腹部MRI写真からお話ししていただきました。筋膜と筋肉の損傷に対する整復については、実際にモデルの写真を用いた治療の流れを見せていただきました。

潤滑とその応用と題した林田一志先生の講義では先の川内野先生の講義にあった人体の膜構造について細胞から器官、個体に至るまで人体は袋の入れ子構造になっており、間質にはリンパ液が満たしていると仰っていました。また生体潤滑を失う際の3つの現象やそれを取り戻す方法などをお話ししていただきました。本来自己整復するはずの生体に他者が介入する意義については、損傷を庇うような動作を患者自身が無自覚に行うことで人体はいびつなバランスを取ってしまい、それがやがて未病や障害につながることがあるが、医療者が介入し損傷を取り除くことで人体は自己力によって整復すると仰っていました。

東良彦先生には骨端症について損傷する大腿骨、脛骨、踵骨それぞれの特徴と治療方法についてお話ししていただきました。また処置については手やテープを用いるなど、様々な方法から最適解を選択する必要があると述べられていました。

ホームワークについて

本質編のセミナーでは次回受講日までにホームワークを課しています。これは提出の必要はありませんが、次回講座内容の予習となるものです。
以下のボタンより内容を確認し、5月のセミナー開催日までにご準備いただくことをお勧めいたします。

初講を欠席された方への講座DVDまたはブルーレイのご案内もハガキで送付しております。購入をご希望の方はハガキ記載の方法に従ってお申し込みください。
次回の本質編は5月23~24日(土・日)に、くまもと県民交流館パレアにて開催予定です。